研究内容
パブリック・ディプロマシー概念
アメリカ合衆国のメディア史のうち、パブリック・ディプロマシーの概念の成り立ち、定義、意義を研究しています。第一次世界大戦期のプロパガンダに始まり、PRやジャーナリズム研究成果を取り込みつつ、国家戦略としてのパブリック・ディプロマシーは展開されてきました。その具体的な内容について、先行研究のレビューや政府関係者等へのインタビュー調査を行いつつ研究を進めています。
米国の国際放送の対アジア戦略
米国連邦議会出資の国際放送について研究をしています。とりわけVOA (Voice of America)に着目し、アメリカのメディアを通じた外交戦略を分析しています。実証的な研究手法(現地のアーカイブでの一次資料の収集と分析、政策担当者へのインタビュー)を用いつつ、メディア史における国際放送の位置づけ、パブリック・ディプロマシーとしての役割を研究しています。
パブリック・ディプロマシーの比較研究
アメリカのメディア史研究に主軸を置きつつも、英国BBC、民間メディアとの比較研究を実施しています。放送実施体制や放送内容を実証的に比較分析し、政府によるメディア戦略を考察しています。
東京大学所蔵の米国政府のプロパガンダ・ポスターの保存に関する業務
学際情報学府の院生時代には、戦争とメディアのプロジェクト(吉見研)に参加し、学際情報学府・情報学環図書室所蔵の第一次世界大戦期のプロパガンダ・ポスターのデジタル化の仕事に参加しました。
アメリカ太平洋地域研究センターでは、当センター図書室所蔵の第二次世界大戦期のプロパガンダ・ポスターコレクションの保存に関する業務に携わっていました。